米国株オプション取引実践記

株式オプションを使ったローストレス資産運用の記録

【IB証券】予備知識と口座開設

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この「IB証券」カテゴリでは、IB証券を利用していく上で参考になる情報を掲載していきます。

このブログについて

このブログでは米国株オプションを使った資産運用を実践しています。マイナーなオプションという金融商品を使い、ストレスの少ない取引で月平均1%の利益が目標です。

【注意】ティッカーシンボルは先頭1文字だけ公開しています。

タナックは米国Interactive Brokers証券(IB証券)で米国株オプションの取引をしています。ただし、正直言って日本の大手ネット証券会社ほど手軽ではありません。またIB証券は一定以上経験のある投資家をターゲット顧客にしていると思われ、高度な内容が多く最初は戸惑うと思います。しかし何事もそうですが何度か経験して慣れてしまえば全く問題なく利用していけます。このカテゴリの情報が、これからIB証券を使い始める方の不安払拭につながればと思います。

なお、タナックはIB証券を2014年から利用しています。ここで説明する内容はタナックの理解することであって、誤った理解、表現が含まれている可能性があることを予めご承知おきください。

 

口座開設

口座開設は、下のIB証券ロゴをクリックすると開かれるページから手続きを始められます。

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IB証券の予備知識

予備知識として、IB証券を利用し始めるにあたり事前に知っておいた方がよいと思われる次の項目を説明します。

  1. 口座について
  2. オプション取引に求められる要件
  3. 税金について
  4. 入出金方法
  5. マーケットデータ
  6. 口座管理費用
  7. 金利について

 

1. 口座について

IBLLC口座とIBSJ口座

口座には、米国Interactive Brokers LLCにて海外の金融商品が取引できる口座(IBLLC口座)と、日本法人のインタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社にて国内金融商品が取引できる口座(IBSJ口座)の2種類があります。

米国株オプションを取引するにはIBLLC口座を開くことになります。IBLLC口座内の資産は米国Interactive Brokers LLC社が管理し、そのため税法、取引ルール、リスク開示情報等は米国のルールに準じることになります。
https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=7468&p=account

 

口座タイプ

口座タイプは次の3種類あり、証拠金取引ができるか、証拠金の計算方法で分かれます。
https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=11630&p=configuring

  • キャッシュ口座
    証拠金取引はできません。現金の範囲内での取引になります。オプション取引としてカバード・コールおよびキャッシュ・セキュアード・プットは可能です。
  • マージン口座(RegTマージン口座)
    米国規制に基づく証拠金取引ができます。証拠金はルールベースで計算されます。そのルールは ホームページで公開されています。マージン口座にするには口座にUSD 25,000相当以上の資産が必要です。
  • ポートフォリオ・マージン口座
    証拠金取引ができます。証拠金はリスクベースで計算されます。計算方法はホームページに掲載されていませんが、通常はルールベースより維持証拠金が低くなるようです。ポートフォリオ・マージン口座にするには口座にUSD 110,000相当以上の資産が必要です。

なお、タナックはマージン口座で運用しています。

 

2. オプション取引に求められる要件

IB証券では株やオプションの他、債券や先物など様々な金融商品を取引できますが、最初に金融商品の取引許可をIB証券から得る必要があります。

取引許可を得るには、その商品の投資経験、知識が一定以上あること、また投資家の収入や資産が一定以上あることが求められます。

  • 株式とオプションについては次の経験と知識が要求されます。
    •  株式取引経験:1年以上
    •  株式知識レベル:「中」または「高」
    •  オプション取引経験:2年以上、もしくはテストの完了
    •  オプション知識レベル:「中」または「高」
  • 収入と資産は投資家の年齢により要求水準が異なります。
    https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=11630&p=tradingrequirements

オプションの取引経験が2年未満であっても、出題される25問のテストに正答することで経験未達をクリアできます。テストはオプションの基本知識を試される4択式のもので、このブログの「運用方法」カテゴリを理解することで半数以上は答えられます。また設問に間違ってもそこで終了ということはなく、正解するまで選択肢を変えることができます。

ちなみに、タナックはIB証券からこれらの申告内容の証明を求められたことはありません。

 

3. 税金について

投資で得た利益には税金がかかります。きちんと申告して納税しなければいけません。

ここでは日本在住の日本国籍の個人投資家を前提にします。

IB証券で得た利益は米国で発生した利益ではありますが、租税条約により米国においては減税あるいは免税され、日本において課税されます。ただしIB証券に対して、自分は米国への納税者ではないという証明書の提出が必要です。

米国での税金

米国で係る税金は、税法上の居住国が日本であるという証明書をIB証券に提出しておくことで減免されます。株式の配当は10%に減税され(本来の税率は30%のようです)、譲渡益や売買益に対しては免税となります。配当に係る10%は源泉徴収されますので納税処理は不要です。

その証明書がW-8BENフォームというものです。口座開設の過程でこのフォームが表示され、住所、氏名、マイナンバーなどを記入することになります。このフォームを記入しないと口座開設を先に進められないので、提出忘れがない仕組みになっています。

ただ、W-8BENフォームは3年有効になっていて、更新しないと減免措置が取られなくなります。更新時期にIB証券からメールが来るので、忘れないように更新手続きをする必要があります。
https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=4334&p=nonus

日本で課税

利益は日本で課税されます。日本では確定申告と納税を自主的に行う必要があります。特定口座のような便利な仕組みは適用されません。

口座開設するとクライアント・ポータルと呼ばれる管理ページが利用できるようになります。そこから1年間の取引レポートが取得できますので、それを元に確定申告と納税を行います。米国で徴収された配当の10%分は外国税額控除で取り戻せる可能性があります。

 

4. 入出金方法

IBLLC口座への入金にはいくつか手順を踏まなければいけません。日本の大手ネット証券では簡単で即座に入金できるサービスがありますが、IB証券はそのような手軽さはありません。入金にも出金にも銀行手数料が発生します。

タナックの例で大まかな入金の流れを説明します(三井住友銀行から送金する例)。最初にIB証券のクライアント・ポータルという管理ページから入金通知を入力します。IB証券に対して日本円で幾ら入金するつもりですという事前通知です。IB証券から送金先の口座を指定されますので、三井住友銀行のインターネットバンキングサービス(SMBCダイレクト)で外国送金の手続きをします。手数料は800円です。IBLLC口座には送金手続き完了の翌日には反映されます。

三井住友銀行では外国送金手続きをすべてネットで完結できますが、恐らく他の銀行では窓口手続きが必要になると思います。タナックは三菱UFJ銀行から入金したことがありますが、窓口での手続きが必要でした(手数料は800円)。実際に窓口に行くのは結構な手間ですし現地で戸惑うこともあります。

入出金の手順については別ページで詳しく説明します。三井住友銀行から入金する手順と、三菱UFJ銀行での入金手順およびスムーズに窓口手続きするための注意事項を説明しますので、ご参考ください。

 

5. マーケットデータ

マーケットデータとはリアルタイムの金額情報です。取引ツール上で株価、オプション価格といった金額情報をリアルタイムで得るためにはマーケットデータの購読が必要になります。マーケットデータを購読しない場合は遅延データになります。中には無料のマーケットデータもあります。為替レートは無料になっています。

日本の証券会社では顧客がデータを購入するということがないので驚きますが、恐らく取引手数料にデータ費用分が上乗せされているのではないかと思います。IB証券の場合は取引手数料が安く設定されている代わりに、データは投資家の必要に応じて負担を求めるということと思います。

マーケットデータは種類が多く、実際のデータ内容は名称と簡単な説明文から推測しなければならず判断に迷います。タナックは以下を購読しています(これがベストな選択かは分かりません)。

  1. 「北米」US Equity and Options Add-On Streaming Bundle(月4.5ドル)
  2. 「北米」US Securities Snapshot and Futures Value Bundle(月10ドル)
  3. 「北米」IEX Depth of Book(無料)
  4. 「北米」US Reg NMS Snapshot(無料)
  5. 「グローバル」IDEAL FX(無料)
  6. 「グローバル」Index CFDs(無料)

2番目のデータは月の取引手数料が30ドルを超えると無料になります。タナックの場合、毎月その基準は超えるのでデータに係る費用は毎月4.5ドルと安価です。

https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=15539&ns=T

 

6. 口座管理費用

口座には口座管理費用がかかります。ですが次の条件で費用は免除されます。

  1. 口座開設後最初の入金から3か月間
  2. 月の手数料が一定額を超える場合
  3. 口座の平均資産が月でUSD 100,000相当を超える場合

2番目の一定額というのは基本的に10ドルで、月の手数料が10ドルを超えない場合は10ドルから手数料を引いた金額が口座管理費用となります。ただし、投資家の年齢が25歳以下の場合一定額は3ドル、口座残高がUSD 2,000相当以下の場合一定額は20ドルになります。

https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=16418

 

7. 金利について

IBLLC口座内の現金残高は一定額を超えると受取金利が発生します(銀行預金につく利息と同じイメージ)。この現金残高は株式などの購入に利用されていない現金を指します。例えば現金10万ドルから株購入で3万ドル利用した場合、残りの7万ドルが金利計算の対象になります。

一方、現金残高はマイナスになることがあります。例えば証拠金取引で資金の借入が起こった場合などです。証拠金取引では現金10万ドルで15万ドル分の株を購入することが出来、その場合現金残高は-5万ドルになります。マイナスの現金残高に対しては支払金利が発生します。

IB証券のホームページに金利のレートが載っています。
https://www.interactivebrokers.co.jp/jp/index.php?f=3820

このページの「利用されていない現金残高の受取金利」が前者の受取金利のレートで、「証拠金ローンに掛かる支払金利」が後者の支払金利です。

注意点

日本円の残高が1,100万円を越えるとマイナス金利が発生してしまいます(2020年1月時点)。そこを超えないように日本円は米ドルに両替することをお勧めします。

 

以上、ここまで口座開設にあたっての予備知識を説明してきました。

この「IB証券」カテゴリでは、IB証券を使って資産運用をしていく上で参考になる情報を掲載していきますので、是非ご参照ください。